車の運転で注意したい花粉症の症状

薬服用後の運転に注意

毎年、花粉症の季節が来るたびに車の運転がゆううつになるという人は多いのではないでしょうか。
花粉症で悩んでいる人は年々増加の傾向にありますが、これといった効果的な対策がないのが現状です。

花粉症の薬は眠気を催す副作用があるものが多いため、ドライバーには要注意です。
花粉症の症状を抑えるためには抗ヒスタミン剤が処方されることが多いのですが、抗ヒスタミン剤を服用すると強い眠気を催すだけではなくて、判断力が低下したり集中力が散漫になってしまったりすることもあります。
ですから、花粉症のための薬を飲んでいる人は運転中は特に注意が必要です。

花粉症による死亡事故

花粉症をただのアレルギー反応だと思って甘く見ていると、とんでもないトラブルに巻き込まれることもあります。
2017年には、花粉症を原因とした前方不注意により、死亡事故も起きています。
事故が起きたのは愛媛県今治市で、事故を起こしたドライバーは花粉症によるくしゃみの連続によってハンドル操作を誤ってしまい、対向車線にはみ出たところで他の車と正面衝突してしまったということです。

花粉症は道路交通法で定められた「正常な運転ができないおそれのある状態」になり得る病気のひとつですが、運転していた男性は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)で起訴されています。
たとえ花粉症の治療を受けていたとしても、罪が軽減されることはまず考えられませんので、花粉症がひどい人は最初から車を運転しないといった対策を講じることが大切です。

ちなみに過失運転致死傷罪では、7年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰則が科されることになっています。
運良く被害者が存在しない場合でも、道路交通法66条違反ということで3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されることがあります。

花粉症を取り除くことが大切

このように、花粉症の症状がある・あるいは症状を抑えるために薬を飲んでいる状態で運転をするには大きなリスクがつきものです。
ですから、どうしても車を運転しなければならない人は花粉症を根絶する努力が大切です。
花粉は衣類などに付着して症状を悪化させることが多いので、車内の花粉を徹底して取り除くことも重要です。
車に乗り込む際には花粉をよく払い落とす配慮も必要でしょう。

ウール素材の衣類は花粉を吸着しやすいため、ウール以外の衣類を選ぶことも大切です。
静電気防止スプレーを衣類に振りかけることによっても、花粉の吸着を防ぐことができます。
また、花粉は車の窓からも入り込んできますので、運転中は窓をできるだけ開けないことも忘れてはいけません。
車専用の空気洗浄機やプラズマクラスターを使用することによっても、花粉を取り除くことができます。