カテゴリー: コラム

  • カーシェアリング非会員が事故を起こした場合はどうなりますか?

    カーシェアリングで考えられるトラブルシーン

    自己所有の車を持っていない、旅先で車を使いたいという時に役に立つのがカーシェアリングサービスです。
    いつでも使いたい時に車を使うことができて、しかもアプリの操作だけで簡単かつスピーディーに利用開始できるのが魅力です。
    こうした利便性がありますが、当然のこととして、車を運転している限りは何らかのトラブルに巻き込まれるリスクもあります。

    たとえば運転している時に自損事故を起こしてしまった、もらい事故に遭ってしまったというシーンが考えられます。
    また、出かけた先で駐車場に車を停めていたらイタズラ被害に遭うこともありえますし、台風や水害などの災害に直面することも考えられます。
    基本的にカーシェアリングでは利用時に保険が適用されますので、車自体の損傷や運転者と同乗者についてのケガへの補償がなされます。
    そのため、少なくてもサービスの加入者が運転している状況でのトラブルでは、こうした保険での対応が可能となるわけです。

    カーシェアリングでのトラブル対処法

    カーシェアリングの会員が事故を起こしてしまった場合は、すぐにカーシェアリングサービス会社に連絡を取ります。
    専用アプリからダイレクトに連絡ができることが多いですし、使っている車のダッシュボードなどに書類が入っていますので、そこに記載されている電話番号に電話することもできます。

    そうすると専用の窓口につながりますので、事故の状況を伝えて必要な行動を教えてもらいます。
    その後、損害やケガの状況などに合わせて保険会社が調査し、補償について検討していくことになります。

    非会員が事故を起こしてしまった場合の流れと対策とは?

    カーシェアリングの会員が運転している場合はこれで良いのですが、非会員が運転していた場合は複雑になります。
    というのも、どのサービスでも非会員が運転することを禁じているからです。
    そして、非会員が運転した場合は上記のような補償がなされないことになります。

    まず、サービス側で被害者に対して必要な補償がなされます。
    その後、サービス会社が負担した補償金分を運転していた人に請求します。
    法的に見ても運転していた非会員の人に負担責任が及びますので、この支払いを逃れることはできません。
    場合によっては、非常に高額の賠償金を支払う羽目になってしまいます。

    こうした事態にならないための対策としては、なによりも非会員は運転しないということです。
    どうしても運転する必要が生じたら、すぐに会員手続きをしましょう。

    ほとんどのサービスでは、アプリ上で簡単に登録ができるようになっています。
    免許証の画像を送信するだけで本人確認も可能です。
    スピーディーな登録ができますので、まずは会員になってからハンドルを握るということを徹底しましょう。

  • ナンバープレート盗難の手口と対策

    ナンパ―プレート盗難が多発しているので要注意

    テレビニュースなど、たまに自動車やバイクが盗まれたという報道が動画付きで流れることがあります。
    たいていは高級車やRV車などで、プロの手口と思えるような素早い作業で盗みがなされています。

    こうした報道を見ても、あまり自分には関係がないと思う方もいるかもしれません。
    しかし自動車関連の盗難では、最も被害に遭っている物品というのはナンバープレートなのです。
    そのため、車種には関係なく、どの車であってもナンバープレートが盗まれる可能性があります。

    一見すると、ナンバープレートを盗まれても、車や大事なパーツを盗まれるよりましと考えるかもしれません。
    そして、どうしてナンバープレートなんかを盗んでいくのだろう?と不思議に思うこともあるでしょう。
    しかし、窃盗を繰り返す犯罪者の視点ではナンバープレートはとても大事なものなのです。

    というのも、ナンバープレートは車の持ち主を特定するために必要なものです。
    犯罪者は、犯罪を犯している時や逃走している時に、追跡から逃れるために身元をできるだけ隠したいと思います。
    そこで、本来のナンバープレートではなく盗んだナンバープレートに付け替えて車を運転することが多いのです。

    自動車そのものを盗む窃盗団は、車を盗んでからすぐにナンバープレートを替えることが多いです。
    そうすることでNシステムなどのナンバープレート検知システムの目から逃れて、できるだけ遠くに行くことができます。
    当然、盗まれた被害者は警察に車種とナンバープレートを告げるのですが、そのナンバープレートが違うものとなっているため警察もすぐには見つけられないわけです。
    こうした窃盗団によるニーズがあるため、ナンバープレートは盗難のターゲットとなってしまうのです。

    ナンバープレート盗難予防のためにできることとは?

    まずは、自分の車のナンバープレートも盗まれる可能性がある、という認識を持つことが大事です。
    そして、ナンバープレートはドライバーを使ってネジを外せば、簡単に盗めてしまうものだということも知っておくべきです。

    そこで、その簡単に外せるネジを交換することで盗難防止ができます。
    自動車アイテムショップでも販売されていますが、ナンバープレート盗難防止用ボルトを購入して交換するのです。
    このボルトは、通常のドライバーでは緩めることはできず特殊な工具を必要とします。

    専用のドライバーでないとそもそもネジが回らない仕組みとなっていますので、窃盗団も対応するものがないと盗めません。
    しかも、メーカーや商品によって専用工具の形状が異なっています。
    窃盗犯は簡単に盗めない、手間がかかると思ったら諦める傾向がありますのでその効果を期待できます。

  • タイヤの空気圧を保つことの大切さ

    タイヤの空気圧が下がると起こること

    自動車でもバイクでも、直接地面に触れているのはタイヤだけです。
    タイヤが車体のすべての重みを支えているわけですし、車体をコントロールする部分として機能しているわけです。
    それだけに、タイヤの状態というのはある意味で他のどのパーツよりも気を付けている必要があります。
    タイヤのパフォーマンスを左右するポイントはいくつかありますが、最も基本とも言えるのが空気圧です。

    空気圧が下がる、つまり空気が抜けてしまっていると、まず燃費が悪くなるという症状が出ます。
    空気圧が低い分、車体に押しつぶされるような形となりタイヤが接地する面積が増え、それによって地面との摩擦が増えますので燃費がが悪くなってしまうのです。

    そして、摩擦が強くなることでタイヤの摩耗が早くなります。
    しかも均一に摩耗していくのではなく、偏摩耗という一部分だけの摩耗が起こりやすくなります。
    当然、その分タイヤの寿命が短くなってしまいます。

    タイヤが持っている本来の性能を発揮できなくなりますので、グリップが低下します。
    カーブを曲がる時に横滑りしやすくなったり、ブレーキをかけた時の制動距離が長くなったりします。
    また、雨天時の走行においてスリップをする危険が高まりますので、事故につながる恐れもあります。
    高速走行時にはタイヤが急激に波打つような現象を起こして、異常な振動をもたらしたり、バーストなどのリスクも高まります。
    このように空気圧が下がった状態で走るのは、単に経済性が悪いというだけでなく、事故につながりかねない重大なものですので定期的にチェックすべきなのです。

    タイヤに空気を入れるときのコツ

    空気圧を正しい状態に保つことは非常に重要ですが、空気は徐々に抜けてしまうものです。
    そのため、定期的に空気圧のチェックをしましょう。
    少なくても月に一度の頻度でチェックをすると共に、遠出をしたり高速道路での走行をしたりする前にもチェックをした方が良いでしょう。

    空気を入れる時のコツとしては、タイヤが熱くなる前にチェックして入れることが大事です。
    長い時間走行をするとタイヤは摩擦で熱くなりますので、その状態では正常な空気圧は測れないのです。
    そのため、家から出たらすぐにガソリンスタンドなどに寄って空気を入れるのがベストです。

    空気圧は適正な圧力が車種ごとに決められています。
    たいていは運転席のドアを開けたピラー部分にシールが貼られていますので、そこで確認しましょう。
    空気圧はこの適正圧で入れるようにして、入れすぎることもないようにします。
    たいていの器具には圧力計が付いていますので、少し入れたら圧力を見て入れすぎていないかを確認しながら作業すると良いです。

  • 個人賠償責任補償特約はつけるべき?

    個人賠償責任補償特約とはどんな保険?

    自動車保険の特約には様々なものがありますが、その中に「個人賠償責任補償特約」という特約があります。
    これは保険の加入者とそのご家族が何らかの事情で他の人に怪我を負わせてしまったり、他の人の物を損傷してしまったりした時に支払われる保険です。

    運転中の出来事についてではなく、日常生活において適用される特約という特徴を持っています。
    そのため、「日常生活賠償特約」と呼ばれることもあります。
    万が一こうした出来事が生じると、いわゆる加害者として相手から賠償責任を問われることになりますが、特約に入って入れば賠償金の支払いができるようになります。

    個人賠償責任補償特約の補償内容について

    個人賠償責任補償特約が適用されるのは、記名被保険者といういわば契約者本人と、その配偶者です。
    また、同居していれば親族も対象となりますし、未婚の子どもであれば別居していれば対象となります。

    具体的な補償対象としては、家族の誰かがスポーツをしていて、その中で他の人にケガをさせてしまった、ペットが他人を噛んでケガをさせたといった状況が考えられます。
    他にも、買い物をしていた時に不注意で商品を破損した、マンションやアパートで自分の部屋からの水漏れで階下の住人に損害を負わせたなどのケースもあります。
    自転車での事故も対象となりますので、自転車保険としても利用できます。
    ちなみにこの場合は別途自転車保険に入る必要がありませんので、家族で自転車を保有しているのであれば特約を付ける価値があるでしょう。

    保険会社や商品によって異なりますが、個人賠償責任補償特約には示談交渉がサービスとして付帯していることもあります。
    何らかの事故によって相手との示談が必要となる時、専門家に入ってもらえるので安心感が強いです。
    こうしたサービスがあるかもチェックすると、加入の判断がしやすくなります。

    特約の注意点とは?

    上記のように個人賠償責任補償特約の補償範囲は広いのですが、適用されない部分もあるので、その違いをはっきりと理解しておくべきです。
    たとえば仕事中の出来事や自分の親族に対する事故、他人から借りたものを壊したといったケースでは補償されません。

    また、個人賠償責任補償特約は、自動車保険だけでなくさまざまなタイプの保険に付いていることがあります。
    たとえば、火災保険とか損害保険といったすでに加入している保険で特約を結んでいる可能性があります。
    2つ以上に特約を付けても一定金額までの補償しかなされないため、保険料を無駄にすることがないよう重複に気を付けるべきです。
    もしこの特約を検討しているのであれば、まずはすでに加入している保険で特約を付けていないかをチェックしましょう。

  • 車の運転で注意したい花粉症の症状

    薬服用後の運転に注意

    毎年、花粉症の季節が来るたびに車の運転がゆううつになるという人は多いのではないでしょうか。
    花粉症で悩んでいる人は年々増加の傾向にありますが、これといった効果的な対策がないのが現状です。

    花粉症の薬は眠気を催す副作用があるものが多いため、ドライバーには要注意です。
    花粉症の症状を抑えるためには抗ヒスタミン剤が処方されることが多いのですが、抗ヒスタミン剤を服用すると強い眠気を催すだけではなくて、判断力が低下したり集中力が散漫になってしまったりすることもあります。
    ですから、花粉症のための薬を飲んでいる人は運転中は特に注意が必要です。

    花粉症による死亡事故

    花粉症をただのアレルギー反応だと思って甘く見ていると、とんでもないトラブルに巻き込まれることもあります。
    2017年には、花粉症を原因とした前方不注意により、死亡事故も起きています。
    事故が起きたのは愛媛県今治市で、事故を起こしたドライバーは花粉症によるくしゃみの連続によってハンドル操作を誤ってしまい、対向車線にはみ出たところで他の車と正面衝突してしまったということです。

    花粉症は道路交通法で定められた「正常な運転ができないおそれのある状態」になり得る病気のひとつですが、運転していた男性は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)で起訴されています。
    たとえ花粉症の治療を受けていたとしても、罪が軽減されることはまず考えられませんので、花粉症がひどい人は最初から車を運転しないといった対策を講じることが大切です。

    ちなみに過失運転致死傷罪では、7年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰則が科されることになっています。
    運良く被害者が存在しない場合でも、道路交通法66条違反ということで3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されることがあります。

    花粉症を取り除くことが大切

    このように、花粉症の症状がある・あるいは症状を抑えるために薬を飲んでいる状態で運転をするには大きなリスクがつきものです。
    ですから、どうしても車を運転しなければならない人は花粉症を根絶する努力が大切です。
    花粉は衣類などに付着して症状を悪化させることが多いので、車内の花粉を徹底して取り除くことも重要です。
    車に乗り込む際には花粉をよく払い落とす配慮も必要でしょう。

    ウール素材の衣類は花粉を吸着しやすいため、ウール以外の衣類を選ぶことも大切です。
    静電気防止スプレーを衣類に振りかけることによっても、花粉の吸着を防ぐことができます。
    また、花粉は車の窓からも入り込んできますので、運転中は窓をできるだけ開けないことも忘れてはいけません。
    車専用の空気洗浄機やプラズマクラスターを使用することによっても、花粉を取り除くことができます。

  • 車が雪に埋まったら要注意

    車が雪で埋まるとどうなる

    雪深い地域に住んでいる人にとって、車が雪で埋まってしまうトラブルは深刻な問題です。
    特に高速道路などを運転中に雪が降ってきて、車が雪で埋まってしまい、通行不能となった場合には安全性に十分注意する必要があります。
    車のエンジンから排出される排気ガスというのは一酸化炭素が含まれており、有害であるにもかかわらず、無臭でしかも刺激もないため、危機を察知することが難しいという難点があります。

    この一酸化炭素を吸い込んでしまうと体が酸欠状態となってしまい、中毒症状に至ります。
    一酸化炭素を吸入した場合、軽度なら疲労感や軽い頭痛で済みますが、程度がひどいと吐き気やめまいが起こるだけではなく、重症の場合には意識障害や昏睡状態に陥ってしまうこともあります。
    雪に埋もれてしまった車に乗っていると、この排ガスが車内に入り込む危険性があり、最悪の場合には死に至ることさえあるのです。

    一酸化炭素中毒の危険性

    このように一酸化炭素(CO)というのは非常に危険な物質ですので、雪道を走行する場合には一酸化炭素中毒にならないような対策を取ることが必須です。
    また、一酸化炭素中毒というのは家庭などでも起こり得る身近な事故ですので、日ごろから十分な注意を払うようにしたいものです。

    車の中だけではなく、家庭内でも換気不足による一酸化炭素中毒は発生しやすいのが特徴です。
    特に不完全燃焼が起こることによって一酸化炭素が発生しますので、暖房器具や下記設備などを定期的に点検し、しっかり清掃することが大切です。

    一酸化炭素中毒にならないための対策

    雪に埋もれてしまった車に乗っていて一酸化炭素中毒になる原因の多くは、マフラーからの排気がきちんと行われないことにあります。
    ですから、一酸化炭素中毒を予防するためにはマフラー周辺をしっかりと除雪しておくことが大切です。
    車の窓を開けたとしても、マフラー周りの除雪が不十分だと一酸化炭素濃度が危険レベルまで上昇する可能性があります。

    マフラー周辺の除雪がしっかりと行われており、排気がスムーズにできる状態であれば、たとえ車に雪が降り積もっている状態でも、車の中の一酸化炭素濃度が上がる心配はほとんどありません。
    降雪量の多い地域に住んでいる人は、車の中に防寒用の毛布などと共に除雪用のスコップも搭載しておくことをおすすめします。
    また、マフラー周辺と同時にワイパーの下に設置されている外気導入口の確保も忘れないようにしたいものです。

    降雪時に道路を走行していて、雪のために通行不能になったときに除雪が行えない場合は、可能な限りエンジンを切ることによって一酸化炭素中毒になるリスクを回避することができます。
    特に小さいお子さんが同乗している場合には、一酸化炭素中毒に注意しなければなりません。

  • カーシェアの又貸しで事故を起こしてしまったら

    又貸しは違反!規約違反で保険は使えない!

    カーシェアサービスを利用する際には、細かい文字で書かれた利用者規約を渡されます。
    本来なら、全て熟読して内容を理解納得した上で利用しなければいけません。
    しかし「常識的なことが書かれているだけ」と思って読まない人や、カーシェアを利用する際に口頭で説明を受けるからと、規約を完全に把握しないまま利用する人は少なくありません。

    カーシェアの又貸しによる事故も、そうした規約を理解していないことが原因で起こりやすいトラブルです。
    又貸しというと、自身が契約したカーシェアの車両を他の人に貸すことをイメージする人が多いでしょう。
    しかしカーシェアのサービスは、利用している契約者本人がハンドルを握る事が前提となっています。
    利用者が車内にいても、他の人がハンドルを握ってしまうとそれは又貸しとなってしまうのです。
    自身では又貸しだという認識がなくても又貸しの扱いとなることがあるので、注意が必要です。

    規約違反は、又貸し以外にもあります。
    例えば夫婦でカーシェアを利用する際、誰がハンドルを握るのかという点を最初に申告しなければいけません。
    夫しか運転しないと思っていても、何かの事情で後から妻が運転せざるを得ない状況になることは考えられます。
    しかしカーシェアを利用する際に妻を追加運転者登録していなければ、同世帯の家族でも又貸しとなってしまいます。
    これはきょうだいでも変わりませんので、運転する可能性があるなら申告し登録をしておきましょう。

    また、事故を起こしたのに申告せず示談で済ませたり、警察に届けなかった場合などもカーシェアの保険は適用外となります。
    カーシェアを返却した後の事後報告というのもNGです。
    運転手が飲酒運転や禁止薬物を使用した状態で運転するといった法令違反の場合にも、残念ながら保険は適用外となってしまいますから気を付けてください。

    又貸しは絶対にしないこと

    カーシェアの又貸しは規約違反となり、万が一の事故が起きた場合に保険は適用されなくなってしまいます。
    カーシェアを利用する際には対物や対人の補償がデフォルトでついてくるものの、規約違反となるとその補償を一切受けることができなくなってしまうのです。
    これはカーシェアを利用する多くの人にとって、経済的に大きな打撃となることは間違いないでしょう。
    何百万円、何千万円というレベルの経済的な自己負担額が発生すると、友人や家族の間にも大きな亀裂が入ることは容易に想像できます。

    事故を起こしたのがカーシェアの契約者本人でなくても、契約者に大きな責任がることは否めません。
    大切な人間関係を壊したり、経済的に大きな負担を負うことになるかもしれないと考えると、又貸しをしても良いことは全くないことが明白です。

  • カーシェアで事故を起こしてしまったら

    カーシェアの利用の際には保険にも加入

    自動車の事故は、いつどこで起こるか分かりません。
    カーシェアを利用している時にもらい事故に遭ってしまうリスクもあるでしょう。
    普段自動車を所有していない人は自動車保険には加入していませんから、カーシェアで事故を起こすと、保険に加入していないと顔が真っ青になってしまうのではないでしょうか。

    しかし、カーシェアに使われている車両は全て独自で自賠責保険や任意保険に加入しています。
    カーシェアを利用するユーザーは、万が一の事故の時にはその保険を利用できるのです。
    受けられる補償は対人補償と対物補償で、事故の相手への補償だけでなく、カーシェアを利用しているユーザー自身や同乗者に適用される保険もあります。

    ただし補償額に関しては、全ての補償が無制限というわけではありません。
    カーシェア業者が加入している保険の内容によっては、いくらまでしか補償してもらえないという上限が設けられていることもあります。
    オプションとして追加料金を支払うと、補償額が大きくなるというシステムを採用している業者もあります。

    カーシェアを利用する際にオプションとして加入しなくても、この保険はもともとついています。
    そのため、カーシェアを利用する際にユーザー側から積極的に加入しなければついてこないという心配はありません。

    事故に遭ったらどうすれば良い?

    カーシェアで事故に遭った場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?
    乗っていた車両がカーシェアでもマイカーでも、基本的な事故の際の対応方法はほぼ同じです。
    まず最初にする事は、事故現場が混乱しないよう車両を安全な場所へ移動すること、そしてけが人がいないかを確認し、必要な場合には救助をする事です。
    例えば幹線道路の真ん中で事故を起こした場合、車が自走できるなら路肩へ移動したほうが良いでしょう。
    また、けが人がいる場合には救急車も呼んでください。

    事故の際の損害は保険で補償するため、警察へ連絡することも忘れずに行わなければいけません。
    軽い事故だし、けが人もいないからという理由で当事者で示談にするのはNGです。

    カーシェアでの事故は、警察に連絡した直後、速やかにカーシェアの業者の自己受付へも連絡を入れる必要があり、この部分が、マイカーでの事故対応と異なる部分となります。
    カーシェアを利用する際には、万が一の事故が起こったらここへ連絡してくださいという電話番号を渡されます。
    24時間体制で対応しているので、事故現場から連絡を入れましょう。
    ここで、具体的にどうすれば良いかという点を指示されるので、指示に従ってください。

    警察が来たら、現場検証へ立会を行います。
    これはカーシェア業者ではなく、事故を起こした当事者が立ち会わなければいけません。

  • 被害者なのに賠償金額が高くなることも

    高級車との交通事故は怖い

    交通事故を起こした場合、自身と相手の過失割合がまず検証されます。
    そして、その過失割合に応じた補償をそれぞれの保険会社が負担することになります。

    同じダメージを受けた場合でも、車の修理代にかかる費用は車の種類によって大きく異なります。
    例えば、修理代に10万円しかかからない車種もあれば、高級車では200万円近くかかるというケースもあります。

    もし自身の車が修理代10万円の車の場合、事故を起こした相手はその修理代に対して過失割合に応じた補償を支払います。
    もしも事故の過失が自身が20%、相手が80%だったとしましょう。
    相手の過失が80%ということは、その事故は明らかに相手側に責任があったと言えます。
    相手が支払う補償は、修理代10万円に対して過失割合の80%、つまり8万円ということになります。

    それでは、過失割合が20%だった自身は相手に対してどのぐらいの補償を支払うことになるのでしょうか?
    もしも事故の相手が高級車で修理代が200万円だった場合、過失割合が20%でも補償は40万円となります。
    相手が支払う補償8万円よりも大きく上回ってしまうのです。

    事故の相手が高級車だと、自身の過失ではない事故でも自分に補償責任が発生する可能性があります。
    その点で、高級車との交通事故はとても怖いといえます。

    過失割合って何?

    過失割合とは、交通事故においてお互いにどのぐらいの非があったのかという割合のことです。
    エンジンが停止した状態の車にぶつかったという事故の場合、大半はエンジンがかかっていない車の過失割合が0%、ぶつかった車の過失割合が100%となります。
    しかし、お互いに動いていた状態で交通事故を起こした場合、もらい事故でも何かしらの過失が発生してしまうリスクはあります。

    過失割合は、交通事故を起こした当事者同士が話し合って決めるわけではありません。
    事故の状況を客観的に分析しながら、各当事者が加入している自動車保険会社間の話し合いによって決まるのが一般的です。
    しかし、最終的には事故を起こした当事者が納得しなければならず、当事者が納得するまで事故の補償が保険会社から出ることはありません。

    賠償の逆転現象とは?

    過失割合が決まったら、それに応じて修理金額に対する補償額が計算されます。
    上記の場合、過失割合が80%の高級車オーナーは、加害者でも支払う補償は8万円、被害者側から支払う補償は40万円です。
    通算すると被害者側から加害者側へ支払う補償の方が32万円多くなり、加害者が32万円の補償を受け取ることになります。

    逆転現象とは、上記のように過失割合が低い側が最終的に補償を支払う側となってしまう現象のことです。
    高級車と、そうでない自動車との事故の際に起こりやすい現象です。

  • 盗難された車が事故を起こしたらどうなる

    盗難車でも所有者に管理責任にある?

    自身の車が盗難されることは、決して日常茶飯事に起こることではありません。
    しかし、全く起こらないと断言することもできないでしょう。
    万が一自身の車が盗難に遭い、その車が事故を起こした場合、その責任は誰が負うことになるのでしょうか。

    一般的には車の所有者は盗難の被害者で、盗まれた車がどこで事故を起こしても管理責任を含めて事故の責任を負うことはありません。
    しかし、管理状態に問題があって車が盗難された場合には管理責任を問われることはあります。

    例えば、コンビニの前に車を駐車しエンジンをかけっぱなしの状態で買い物をしていたとしましょう。
    そのタイミングで車が盗難された場合には、車の所有者は「適切な管理をしていなかった」とみなされます。
    この盗難車がどこかで事故を起こすと、車の所有者にも管理責任が問われることはあるでしょう。

    エンジンをかけっぱなしにする以外にも、管理責任が問われるケースはあります。
    例えば車内にキーを置きっぱなしにしたとか、ドアをロックせずに保管していたとか、また誰でも簡単にアクセスできそうな場所に車を保管していた場合に「盗まれた側にも責任がある」とみなされてしまうのです。
    人気のない空き地に何カ月も車を放置していたとか、違法な路上駐車をしている時に車を盗難されたという場合も所有者にも責任の一端があるとみなされてしまいます。

    自動車保険の補償はどうなるの?

    盗難車が事故を起こした場合、自動車保険の補償はどうなるのでしょうか?
    もしも車の所有者に事故の責任がない場合には、所有者の保険はその事故とは無関係ということになります。
    そのため、対人賠償や対物賠償などを使うことはできません。

    万が一車を盗んで事故を起こした人が自動車保険に加入していなかった場合でも、車の所有者に責任はないため金銭的な賠償責任が発生する心配はありません。
    なお盗難車自身がうけた破損に関しては、車両保険に加入していれば補償を受けることは可能です。

    それでは、自動車の所有者に管理責任があるとみなされた場合にはどうなるのでしょうか?
    この場合、自動車保険では強制加入となっている自賠責保険による補償に加え、誰かをケガさせた場合に使うことができる対人補償を受けることができます。
    事故で相手の車やモノを破損したなら、対物補償を使っての補償を受けられます。

    盗難車が受けたダメージに関しては、所有者に管理責任があったかどうかに関係なく車両保険によって補償を受けることが可能です。
    ただし、管理責任の度合いや過失具合によっては車両保険による補償が対象外となってしまうことがありますので注意したほうが良いでしょう。