運転中の「ながらスマホ」による事故

交通事故で多くなっているながらスマホによる事故

最近よく交通事故の要因として「ながらスマホ」が挙げられています。
スマートフォンをいじりながら車の運転をしたことで、横断歩道を渡っている人をはねたり、自動車同士の事故を起こしたり、時に人の命を奪う事もあります。

運転中にスマホや携帯が鳴った場合、少しなら大丈夫とか大切な用事だからとスマホの操作をしてしまったという経験がある人も多いと思いますが、この行為は重大な事故を起こす可能性が高いのです。

ながらスマホによる交通事故は各地で増加傾向にある

原付以上を運転している人が事故の第一当事者となる交通事故は2011年調べで65万件以上、しかし2016年の調べでは45万5000件とかなり減っています。
こうした交通事故の全体件数が減っている中で、ながらスマホによる交通事故は増加しているという報告があります。

2017年中にながらスマホによる原因で起きた交通事故は2000件近く、2011年と比較すると1,6倍もの増加が見られます。
ながらスマホをしていて交通事故を起こし、それが死亡事故となった交通事故も、残念ながら毎年起きており、2016年は27件も発生しているのです。

ながらスマホによる交通事故はどんな事故なのか

事故の原因がながらスマホなどによるものの使用の状態をみてみると、メールをしていた、インターネットをみていた、ゲームをしていたという運転しながら操作する、画面目的使用が最も多く、2016年では927件中、うち死亡事故17件という事故発生原因として半数以上という数値になっています。

その次に多い原因としては、スマホがなって取ろうとした、またスマホを置こうと思ったというその他の動作によるものです。

危険な行為とは理解していないから事故が起こる

ながらスマホは多くが直線道路で起きていると報告されています。
直線道路だと見通しもいいし、前の車と離れているから大丈夫、横断歩道もないし、人も少ないから大丈夫と思ってスマホをいじり交通事故・・・という状況が多いと予測されます。

携帯やスマホを運転中に操作することが危険という事を認識せず、こうした交通事故が多発しているという事です。

例をみてみると、ふだんはほとんど歩行者がいない道路を時速50キロくらいで走行、携帯のメールを見る為に操作し、3秒程度画面に目をやってから前方を見ると7mほど先の交差点を横断する歩行者を発見、ブレーキを踏みハンドルを切ったが間に合わずに歩行者に津衝突、歩行者が死亡したという事があります。

また直進道路を時速60キロほどで走行していて、携帯の着信を確認するために左手で携帯を持ち操作をしながら運転、携帯の操作に気をとられているうちにハンドルの操作が緩慢になり、路肩を走行していた自転車に気が付く事無くぶつかり、自転車の運転をしていた人が死亡、こうした例もあります。

たった数秒・・・ですが、自動車は時速40キロで走行している場合、1秒間に11m進む、2秒間で22m、また時速60キロの場合、1秒間に17m、2秒間に33mも進みます。
ちょっと操作していただけ、ちょっと画面に目をやっただけという状態でも、前方の道路の状況が変わっているという事は容易に考えられます。

ながらスマホ、この安易な行動が人の命を奪う可能性があり、その後の人生、家族の人生までも大きく変えることがあるということを肝に銘じておくべきです。